ホクロの取り方

ホクロについて

ホクロは色素性母斑といい、平坦なものから盛り上がったもの、肌色に近いものから真っ黒なものまで
様々がタイプがあります。ホクロは大部分が良性ですが、悪性の場合(メラノーマ)もあるので注意が必要です。

ホクロは皮膚の中にある母斑細胞からなりますので、それを完全に除去しないと再発します。
除去する方法には、手術で切り取る方法と炭酸ガスレーザーで焼き切る方法とがあります。
シミやイボとちがって母斑細胞は真皮の深いところまであるため、麻酔の注射が必要になります。

手術で切除した場合は糸で縫い合わせて一本線のきずあとになります。
最小限の長さで、顔のシワに沿った線にすること、繊細な手術操作と丁寧な縫合処置で
できるだけ目立たないあとにします(経験豊富な形成外科専門医が手術します)。

レーザーの場合は焼き切ったあとの欠損部分はそのまま自力で皮膚が再生するのを待ちます。
再生には保湿が重要なため、塗り薬+テープの処置が必要になります。
レーザーの場合皮膚の再生、治り方、きずあとの目立ち方はホクロの大きさや場所によって異なります。
小さかったり、まぶたまわり、鼻などはきれいに治りますが、大きい、深い欠損だと凹んでなおったり、
皮膚の緊張が強い部分では赤く盛り上がってしまうこともあります。炭酸ガスレーザーでは熱エネルギーでホクロ
を蒸散させますが、できるだけ周りの組織へのダメージを最小限にすることがきずあとや治りに重要です。
当院のレーザーではウルトラパルスというモードで照射時間をできるだけ短くして周囲への熱ダメージを最小限にしてホクロを除去します。

ホクロはでっぱりがあって引っかかる、髭剃りの時に出血する、まぶたにあって視野の妨げになる、
段々大きくなってきて悪性の可能性が否定できない、などの場合は保険適応(部位や大きさで治療費は変わります)になりますが
美容目的の場合は自費治療(4㎜未満1個5,500円、4mm以上1個7,700円)になります。

ホクロのQ&A

Q1 レーザーの方が簡単にきれいに治るの?
A1 ほくろの部位や大きさによって、レーザーがよい適応の場合と手術切除の方がきれいに
治る場合とがあります。まぶた、鼻などはレーザーできれいに治りやすいですが、四肢では
小さくても目立つ場合があります。

Q2 麻酔は必要?痛い?
A2 ほくろは多くの場合、皮膚の深い部分(真皮)まであることが多いため、確実な除去のためにも
麻酔の注射は必要です。できるだけ細い針を使いますが、数秒間の痛みがあります。

Q3 治るのにどれくらいかかる?化粧はいつからできる?
A3  レーザーの場合1〜2週間かけて皮膚が再生するためその間は塗り薬+テープの処置が必要です。
その後も後しばらく赤みが続きますがお化粧でのカバーが可能です。手術の場合、術後1週間は絆創膏なカバーし
抜糸後はテーピングをしてもらいますが、テープの上からのメイクは可能です。

Q4 保険診療でとってもらえるの?
A4  でっぱりがあって引っかかる、髭剃りの時に出血する、まぶたにあって視野の妨げになる、段々大きくなってきて
悪性の可能性が否定できない、などの場合は保険適応になります。

Q5  受診した当日にとってもらえるの?
A5  レーザーの適応で1~3個の場合、当日でも可能です。数が多い場合、手術適応の場合は後日の予約時間内になります。

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